可憐な雰囲気で親しまれ、「岸辺のアルバム」などのテレビドラマをはじめ
映画・舞台などで幅広く活躍した女優の八千草薫さんが、亡くなられました。
私自身は、北海道新聞で新聞小説として連載されていた「岸辺のアルバム」を
小学生の時、ずっと読んでいて、「岸辺のアルバム」のファンだったんですが、
それがテレビで中学生の時、放映されて、衝撃を受けました。それ以来、八千草
さんのファンになりました。本当にとても残念です。
私生活のことは、映画監督と結婚されたということぐらいしか知らなかったので
すが、お子さんもいなかったみたいで、ご主人で映画監督の谷口氏と愛犬とで
ずっとおしどり夫婦で有名でした。もともと生真面目な性格で、「岸辺のアルバム」
でもその役柄上、引き受けるかどうか真剣に悩んでいたそうですが、ご主人の谷口氏の
「人生、いい加減でいいんじゃあないの」というアドバイスで肩の力が抜け、
「いろんな人生があっていいんじゃあない」と思い直し、その役を引き受けたそうです。
そして、このいい加減が、実に良い加減になり、自然体で生きるという、その後の
八千草さんの人生観になったようです。
その後、12年前にご主人を亡くされ一人になり、また平成29年にはすい臓ガンに
かかり、周りに迷惑をかけてはいけないと思い、ご自分の終活を考え始めたそうですが、
完璧に全てをきれいになくして死んでいくということは無理と考え直し、
ご自宅で愛犬と共に、近所の方のお世話を受ける近隣看護を受けていたようです。
いずれ、動物も植物もみないなくなるのだから、肩の力を抜いて、自然体で、まあまあふうふう
で、良い加減で生きる。今を生きる。それが八千草さんの終活でした。
最後の言葉は「チロちゃん、大丈夫かしら」と愛犬の心配をしていた言葉が最後の言葉だった
ようです。
私もまあまあふうふうで、これからの人生を生きていきたいと思います。
永遠のマドンナ、八千草薫さん、お疲れさまでした。安らかにお眠りください。