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2016年10月06日

台湾における在宅医療事情

台湾は、もっとも身近でとても人気のある国です。

最近、卓球の愛ちゃんが結婚した相手が、台湾のイケメン選手ということで

話題をさらいました。私自身も、3年前、台湾に初めて旅行し、台湾が大好き

になりました。日本ととても似ていて、食べ物も美味しいし、温泉もあったり、

50CCのバイク軍団が、町中を走り回っているのが、とても面白かったです。

では、台湾における在宅医療はどうなっているのでしょうか。こちらも方も、

とても興味がありました。

実は、台湾においては、在宅で亡くなる在宅死率が44、5%で、アジアでは

一番高いのです。ちなみに、日本の在宅で亡くなる在宅死率は20%以下です。

これは、台湾文化に根差したものが原因のようです。

台湾では、最期の一息を家で引き取ると、魂が家に残ると考えられているのです。

ですから、患者さんの霊魂を家に残すために、臨終が近づくと、救急車で家に運ぶ

のです。患者さんは家に到着後、酸素マスクを外して、死を迎えます。そして、行政

相験により在宅死の死亡診断書が発行されます。

この最期の一息を残す文化が台湾文化の特徴で、在宅死の比率を高めているのです。

ただ、台湾での在宅緩和ケアは、制度による制限のため、医師は週に一回のみ。24

時間は対応しておらず、午後7時までであり、それ以降は電話対応のみです。

したがって、夜間に緊急事態が発生した場合には、緊急外来に搬送するしかないのです。

それぞれの国の在宅医療は、文化習慣、労働制度、医療体制や保険制度により異なってきます。

様々な国の在宅医療を、わが国の在宅医療と比べることによって、わが国の医療と介護の在り方

を見直し、また素晴らしさを発見する機会ともなりますね。

ただ、人材不足はどこの国でも問題になっているようで、これからの課題ですね。