共同生活の中で看取りを支えるNPO法人「ホームホスピス宮崎」では、高齢者宅や介護事業所に「看取り寄り添いナース」を
派遣し、看取りに臨む介護者の不安を和らげているというニュースを新聞で読みました。
そこで働いている木田さんは、現役時代、病院婦長や訪問看護師として過ごし、その経験を生かして、NPO法人「ホームホス
ピス宮崎」で看取り寄り添いナースとして高齢者宅や介護事業所に出向いています。
これは、医療保険や介護保険で医師や看護師が訪問している中で、常にそばにいられない状態を解消するために木田さんのような
「OBナース」が合間に寄り添い、家族や介護職の不安を解消することが目的となっています。
木田さんのようなベテランの方が寄り添いナースとしてそばいてくれるだけで、看取りで不安な家族にも安心して
最後まで看取りができるようになるでしょう。介護職や訪問看護師が看取りに不慣れだと、間際に救急搬送してし
まうケースもあると聞いています。
日本でも大家族の時代は、家族で看取ることが当たり前であり、看取り文化がありましたが、戦後、家族形態が変わり、
核家族が主体となり、病院が看取りも含めてその役割を果たしてきました。しかし、病院での看取りも限界を超え、今、
看取りは自宅でという要望も増えています。
これから新しい看取り文化の醸成が、必要となってきています。その時に、寄り添いナースという新しい形態が、大いに
その役割を果たしていく予感がしております。訪問看護師が不足している中、OBナースの方々のご活躍、大変、心強く
思います。