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2017年02月24日

生きがいを考える

脳梗塞で左半身が麻痺し、老人ホームに入った方がいました。

その方は、掃除、洗濯、ごはんの支度など、何もしない生活が16年以上続いています。

家族も毎週きてくれて、施設の方々も優しいし、本人も「感謝せねば」と思うのですが、何か物足りなさ

を感じています。

 

杖を使えば歩くこともできるらしいのですが、周りの方たちは、転んでけがでもされたら大変だということで

歩かせてくれないみたいです。車いすで外出しようにもなかなか頼める人がいないようで、仕方なく一日中テレビを見て

過ごす毎日に、嫌気がさしているようです。

 

何もさせないことが本人の幸せに繋がるかというと、そんなことはないわけで、試しに一日中、お金を払うから動物園の

檻の中でじっとしていてほしいといわれても、多分、1日ももたないのではないかと思うのです。

 

私の利用者さんの中には、左半身が麻痺した女性ですが、障害が無い時でさえ泳ぐことができなかったのに、麻痺してから

泳ぎを習い、なんと国体で優勝してしまった方がいました。

 

自分で何かに挑戦する。それはどんなことでもいいんですが、困難にぶち当たれば当たるほど、人間は生きがいを感じる

ようです。他人に頼りきりの生活でははりがないと、先の老人ホームに入った女性は言っています。

 

自分でできることを見つけ、そのお手伝いをさせていただく。生きがいをもって、その生きがいのお手伝いをさせていただく。

 

そのような方たちのそばに寄り添う、訪問看護ステーションのあでありたいですね。