石原慎太郎さんが亡くなられたという衝撃的なニュースが流れました。
23歳で芥川賞をとり、太陽族のブームをつくりました。
また政治家に転身した後も弟の昭和の大スター石原裕次郎さんと共に、
時代を作っていかれた方でした。
信念をもって歯に衣着せぬものを言う姿勢は、とても好感がもてました。
政治家を引退した後も、執筆活動は衰えることなく、最近は脳梗塞を患ってからも
書き続け、最後の最後まで作家人生を生き抜いた、情熱をもって天寿を全うする
天晴れな人生を送られました。
弟の裕次郎さんを書いた「弟」や、田中角栄さん題材にした「天才」は、私も読ませて
もらいましたが、それぞれがベストセラー1位となりました。
最近では、曽野綾子さんの共著となった「死という最後の未来」と言う本が私にとっては
最後の書籍となりました。
キリスト信仰を持つ曽野さんと、死ねば虚無しかないというお二人の死生観が、「死」について
赤裸々に語り合う、訪問看護医療に携わっている私にとっては、とても興味深い本でした。
石原慎太郎さんは、政治家というよりも偉大な作家でしたね。
本当に人や人生に好奇心が旺盛な方なんだと思います。
訪問医療も受けていられたようです。
住み慣れ家で、最期まで作家という使命を全うされた。
訪問看護は、その方の夢のお手伝いをするという役目があります。
最後に、石原さんは、本の中で、「死は人生の頂点です。そして最後の未知、希望であると。
だからこそ、命ある限りは自らを鼓舞して、輝かせていくしかない。僕はまだこれでもというくらい、
やりますよ。そして、やはり貪欲に死の実相を探り尽くしたい。この気持ちは、幕が下りる、その瞬間
まで持ち続けていくことになるでしょうね」。
石原慎太郎さん、お疲れさまでした。心よりご冥福をお祈りいたします。