死者、行方不明者、震災関連死を合わせて2万2167人が犠牲となった東日本大震災は
11日、発生から9年目を迎えました。今年は、武漢コロナの影響で、追悼式の中止や規模
縮小が相次ぎ、とても寂しいものになりました。
しかし、午後2時46分の発生時刻に、各地で虹が目撃され、天から追悼の思いを示して
下さったように思えて、とても感動いたしました。
東日本大震災を思う時、いつも私の心に去来するのは、「使命」ということ。
当時、他の人々の命を助けるために、自分の命を顧みず「使命」に生きた人々がいたと
いうこと。このことに思いを馳せる時、自分自身、襟を正さずにはいられません。
震災当時、自衛官だった佐々木清和さん。家族のことを心配しながら、自衛官としての
任務に続け、しかし無常にも妻子らご家族4人を失ってしまいました。心が折れ、崩れ
落ちそうな自分自身をかろうじて支えたのは、「国民を守る」という自衛官としての使命感
だったそうです。
使命というは、命を使うと書きます。使命感があるから頑張れるし、人のために役立ちたい
という思いも湧き上がってくるように思います。人生の意味は、使命感なくしては語れないし、
使命感なくして成長もできない、本当に大切なものだと改めて実感させられました。
今回、佐々木さん自身、聖火ランナーとして選ばれ、亡くされたご家族を思い、またご自分を支え
てくれた方々に自分の頑張っている姿をみせたいという思いで走られるそうです。
走る6月22日は、奇しくも妻、りつ子さんの誕生日でもあり、走り終えたら、慰霊碑の前で伝えたい
思いがあるそうです。「これが聖火だよ。しっかり次の人につないだよ」
天からご家族にしっかり見守られて、走る佐々木さんを、私も見守りたいと思います。
佐々木さんから、使命感という心のバトンを、私もしっかり受け取りました。
心より感謝申し上げます。